先日、セミナーで糞便細菌叢移植療法を聞きました。簡単に言うと「他人のいいウンコを移植(飲む)する。」というものです。実際のやり方は色々ですが、人に比べて倫理的な問題がない(?)ので使えそうです。急性期の下痢には非常に効果があるようです。鼻チューブや鎮静下での内視鏡、経口投与があるようですが、カプセル詰めでの経口投与が一番簡単で苦痛がないとのことでした。病院スタッフの方のワンちゃんが思い当たるフシがあるとのことで、下痢が続く犬が同居犬の正常便を盗み食いしてたのですが、とてもいい便になったそうです。人は10年以上前から研究されているようですが、実際やるとなると難しいそうです。60gの糞便を250~300mlの液体に溶かして投与するとあります。輸血に比べると随分、手間いらずで簡単そうです。
獣医師日誌 2021年6月29日