セルカークレックス(猫)の1歳のドウちゃんは初診時に胸部X線検査で心陰影が拡大し腹水が貯留しておりました。強心剤と利尿剤でコントロールし元気になりましたが、避妊手術を希望されましたので大阪公立大学で心臓の精査をお願いしました。検査前の当院での心筋トロポニンI(バイオマーカー)の値は0.007で基準値以下でした。結局、異常なしと診断していただき無事に手術を終えました。9歳のアフガンハウンドのミミちゃんは平常時に咳が出るという事で近畿動物医療センター様にて精査をしていただき異常なしという結果でした。心電図検査で不整脈がみつかり心エコー検査は収縮力がやや低下しているように感じました。心筋トロポニンIは0.137と高値でしたので心配しましたが、精査していただき安心しました。脱水等でエコーで見える壁の厚みが変わると感じています。犬や猫でもスクリーニング検査にこの検査が加わってきたというのは時代がどんどん進歩しているんやなあと感じます。
獣医師日誌 2023年3月14日