皆さまこんにちは、今年もインフルエンザの季節がやってきましたね。
今年の予防接種はされましたでしょうか。自分は先日近所の病院で接種してきました。
毎期のことながら、注射後に終日続く腕の痛みを想像すると、病院に行く前は少しテンションが下がってしまいます。ただ、過去にインフルエンザにかかってしまった身としては、もうあんな頭痛と関節痛と倦怠感は御免だ、という気持ちが先行し毎年受けるようにしています。
ちなみにインフルエンザの予防接種の効果は接種後2週間から、およそ5か月間。毎年11月末くらいから流行が始まるので、11月の中頃から末頃までにやっておくとより良いそうです。予防はお早めにということですね。
さて、前置きはこのくらいにして・・・。
先日、消化器のセミナーに参加してきました。今回は膵炎(すいえん)についてです。
人ではお腹や背中に激痛が走る病気として知られていますが、イヌでもお腹の痛み、そして嘔吐が見られます。日常診療でよく遭遇する病気ですが、それを診断するための血液検査や超音波検査、そしてそれらの解釈の方法は日々アップデートされています。また、治療に関しても、ここ数年で新しい薬がいくつか開発され、幅も広がりつつあります。
一方で、重度になれば命が脅かされるこの膵炎、人の医療と比べるとその重症度の判定方法は大きな隔たりがあり、まだまだ発展途上な部分も多いようです。今回のセミナーでは、膵炎の詳しい病態、そして診断における落とし穴などを、講師の先生の実体験を交えてきいてきました。トークが面白くて非常にわかりやすいので、あっという間に終わってしまいました。
名前も症状も広く知られた膵炎ですが、診断や治療の精度が上がっているとはいえ、まだまだ課題が多く残されています。今後はどういった情報がアップデートされるのか、展開が楽しみです。
巨海 竜一(獣医師) 2018年12月8日